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【読書感想】竹取物語

読書の時間

[読んだ本]竹取物語(訳:森見登美彦/河出文庫・古典新訳コレクション)

森見登美彦が訳する「竹取物語」開幕!

以下、感想です。

❖改めて読む「竹取物語」

 竹取物語、学校でちょっと習った「竹取の翁というもの~」から始まる物語。正直、あらすじは知ってるけど内容は忘れていました。そんな竹取物語を、森見登美彦先生の訳で読める一冊です。

 森見先生も竹林には思い出があるようで、先生の思い出も聞きつつ竹取物語について読んで考えることが出来ました。和歌の語訳がとても現代人の自分にも分かりやすくて良かったです。

 森見先生訳だからでしょうか、改めて読むと求婚者の5人は良いキャラしていますね。キャラクター解説の話もあるのですが、各々キャラクターがきちんと立っている(差別化されている)と言われてて「確かに!」と思いました。かぐや姫の無茶振りに振り回される男たちはよく頑張ったと思います。帝と案外いい関係築いてたんだね、かぐや姫。それから翁、50歳だったんですね、ずっと60~70代だと思っていました。

 人の感情を得たのに最後失うし、愛しい人々を感情ごと全て地上に置いて月へ帰るかぐや姫も大概悲しい話のように思いました。

 巻末の大井田晴彦さんによる解題では、「貴種流離譚」「白鳥処女説話」「難題求婚譚」といった物語のパターンの解説もあり、大変興味深く読みました。知らない事を知るのは気持ちが良いものです。知識がまた1つ増えました。

❖感想その後

 古典はほとんど読まないままここまで来たのですが、好きな作家さんの森見登美彦先生作品ということで今回「竹取物語」を読みました。原典を尊重しつつ作家さんの感性で語訳されるのがとてもおもしろかったので、この「古典新訳コレクション」シリーズの別作品も読んでみたいなと思いました。

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