繋ぐのは、血と想い
[読んだ本]ザ・ロイヤルファミリー(作:早見和真/新潮文庫)
解像度の低い想像力でレースを想像しながら読みましたが、楽しく読めました。
以下、ネタバレ(多分)なしの感想
主人公の「栗須栄治」と一緒に競馬の世界へいざゆかん!
感想
❖競馬も馬主というものも知らない人でも「競馬」や「馬主」のことが広~く知れる1冊
→主人公と一緒に知識を深めていく感覚です、楽しいです。初心者にも優しい。
❖2部構成
◇第1部は「社長と主人公と希望を冠した競走馬の話」馬主さん達の追いかける夢
◇第2部は「息子と主人公と家族を冠した競走馬の話」若い世代と超えるべき壁と
❖作中時間がめっちゃ長い、20年くらい経過する
❖分かったこと
◇馬主サイドから見た競馬
→馬券を買う側からは分からない世界もあると知りました。
◇馬主同士の交流
→ライバル馬主同士でバチバチしたり、意気投合したり、素敵な関係だったり、その交流は色々。
◇セリの様子
→大金が動くセリ、熱い!
◇競走馬のデビュー(もっというとその前)から引退までの馬主の感情
→期待したり落胆したり、信じたり裏切られたり、一喜一憂する馬主心を一緒に体感しましょう。
◇競走馬1頭走らせることの大変さ
→馬にも調子がありまして、良い時もあれば悪い時もある。調整が上手くいく事があればそうじゃない時もある、調教師の先生と意見が合ったり対立したり、放牧先での話とか、レースに出走する1頭1頭がそんな苦労を経てこのスタートに立っていると思うと、レースを見る目も変わってくるのです。
◇相続馬限定馬主、という制度の存在
→今回始めて知りました。制限もあるようですが、競走馬は「相続できるもの」なんだなと思いました。
◇
❖好きなセリフ
◇あなたは生まれ変わっても馬主になりますか?
→問われた本人たちは「絶対ならない」って言うのに、周りの人々は口を揃えて「そんなわけがない(絶対馬主になる)」って言う風景、想像したら面白かったです。
◇絶対に裏切るな
→作中ずっと主人公が抱え続け、大切にしていくことになる社長からの一言。
◇これから起きるいろいろなことを、私はあなたの恋人としてではなく、家族として迎えたいと思った。だから、結婚してほしいって思った。
→紆余曲折あった2人の間で交わされるプロポーズのセリフ。ここに来るまでの2人を追ってきたいち読者として、ここまでたどり着いたかという感情に襲われました。良かった。
「ザ・ロイヤルファミリー」は競馬の話であり、馬主の話であり、家族の話であり、生産牧場の話もあり、騎手達の話もあり…競馬をもっと好きになる1冊でした。
社長と主人公の関係、社長と馬主仲間の関係、主人公と息子の関係、息子と馬主仲間の関係、息子と騎手の関係、主人公と彼女の関係等など、とてもたくさんの「いい関係」が見れて良かったです。
良いことばかりではないけれど、悪いことばかりでもない。ザ・ロイヤルファミリーを読んで、主人公と一緒に競馬のことで一喜一憂しましょう!
プロフィール的にサラッとお出しされる競走馬2頭の戦績に震えてください!
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