黒猫は知っている、関係は見えているものだけではないのだと。
(読んだ本)ひみつの相関図ノート(編:日本児童文芸家協会/ポプラ社)
こんな本
総勢8名の作家さんが贈る8編の『人間関係』にまつわるアンソロジー
タイトルページに登場人物とその相関図が書かれます。出てくる関係は「推し」「先輩と後輩」「ライバル」などなど。しかしこの相関図は「表」の相関図。物語を読むと、でも実は…な「裏」の相関図が見えてくる。そんなちょっとした謎解き心くすぐる1冊です。
>>各話20~30ページくらいの短編なので、とても読みやすかったです。ちょっとしたスキマ時間に読めます。
感想
このテの本は感想書こうとするとネタバレになるから詳しく感想かけないのがもどかしいです。
簡単にネタバレにならない程度に書くと、
・初恋は前途多難!?(著:望月麻衣)…青春ですわ!青春ですわ!!
・夢追うふたり(著:如月かずさ)…悩みが解決する瞬間を見た
・放課後のメッセージ(著:神戸遥真)…同士を見付ける瞬間って良いよね
・わたしのママは(著:もえぎ桃)…一番ひっくりがえされた、2度読んだ
・きみは友だち(著:宮下恵茉)…かわいい嫉妬と名バイプレーヤーを見た
・壁の向こうのソラ(著:地図十行路)…切ない、きっと主人公は「行く」んだろうな、、、
・いとしのナナ(著:松素めぐり)…本の良さを見た、これは本ならではなのでは作品
・それでも地獄で息をする(著:にかいどう青)…改心できてえらい、あと謎解き担当のKY感良き
思い込みをひっくり返される感覚は好きなので、楽しく読むことができました。8通りの人間関係模様と作風が良いですね。「わたしのママは」と「いとしのナナ」は思い込めば思い込むほど気持ちよくひっくり返ることができます。これが…トリック…!
関係は見えているものだけではありません。人と会って話してみると、会う前に勝手に想像していたこと以上のものが見えてくることがあります。この本を読んで「私が理解できなかったあの人にも、きっと私の知らない色々な良い面がたくさんあるのかもしれない」と思いました。
最初の相関図からアレコレ決めつけて話を読んでいき、手痛くひっくり返される体験がクセになりそう。とても楽しく読めた1冊でした。
今回はここまで。
では、また次の本で。
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