引き続き読んでいきます。
読んだ本:さみしい夜にはペンを持て(著:古賀史健)
タコジロー君、おじさんに言われたように日記を書いてみたものの、どうもしっくり来ない様子。ヤドカリのおじさんのところに話を聞きに行きます。そんな2日目(3章)です。
文章は書こうとすると書けなくなる
・気持ちをスケッチするつもりで書いてみる
・ただ、スケッチ出来る気持ちと、スケッチ出来ない気持ちの両方がある
・自分の気持をスケッチする時に大事なのは「今の気持ち」をスケッチしないこと
「今の自分の気持ち」でいっぱいになってしまい、書けなくなる。
書くのは「更新されない、あの時の気持ち」
対話(スケッチ)したいのは「あの時のあの気持ちの時の自分」なので、「今」ではなく「あの時」に意識を向けていくとよい
・思い出せない時は細部→全体の順で思い出すと、忘れていたところも徐々に思い出せる
▶日記を書く時「書きたいのに書けない」って時がありますよね。書いていくうちに思い出す事も多いですが、「そう思った時」にもっと寄り添って日記を書いてみたいと思います。
「あの時の自分」にインタビューするつもりで
・インタビューを繰り返して、自分の心の中の答えに近づいていく
・自分の心の中の「なんとなく」を片付けていかないと、何も解決しない
・答えは出すものではなく、見付けるもの
・答えを決めないと書けない
▶その時どう思ったの?どうしてそう思ったの?を深堀りしてく。すると自分なりの答えが見えてきます。自分なりの答えが見付かったら、重い心のモヤモヤも、少しは軽くなるかもしれませんね。
「考えない」は危険
・可能性を残しているうちは真剣に考えない
・保留は考えていないのと一緒
・考えないのは良い・悪いではなく「危険」
・頭の中の濁りをそのままにしておくと、、、
考える習慣がない人が頭の中の濁りをそのままにしておくと、いかにも自分の悩みを解決してくれそうな都合の良い答えや分かりやすい答えに飛びついてしまう。
ただ、情報の中には騙そうとしたり嘘をついたりする「悪い情報」もある。自分で考えていかないと、嘘も見抜けなくなるし、簡単に騙されてしまう危険がある。
▶「いかにも自分の悩みを解決してくれそうな都合の良い答えや分かりやすい答えに飛びついてしまう」っていう気持ちは分かります。難しい問題をいちいち考えるのって面倒ですから。でもその情報を発信した人が本当に善意や親切心だけでそう言っているのか?ということは、1度考えてからその情報と向き合おうと思います。悪い情報を発信している側の方が、いつだって一枚も二枚も上手ですから。
メッセージは「おしゃべり言葉」
・おしゃべりは返事をもらうことが前提、おしゃべりの9割が返事(リアクション)
・返事が来なくて色々思ってしまうのは「返事が来る」のが前提だから
・相手の出方を見ながら話すため、おしゃべりは考えを深めるのにはあまり向いていない
・自分の考えを深めるためには、一人になる必要がある
・おしゃべりのメリット
会話の流れに身を任せていると、自分一人では思い付かないようなことに気付く。また、相手の話をヒントに違った角度から物事を考えることが出来る。話がどこに行くか分からない面白さがある。
・会話に勝ちたい、言い負かしたいという感情
相手に勝つことがおしゃべりの目的になり、相手を否定するばかりでおしゃべりが発展しない。言葉の暴力が飛び出すこともある。それに、勝つことを考えるおしゃべりは、つまらない。
▶「勝つことが目的のおしゃべり」はSNSや掲示板やコメント欄でよく見かけますね。私は不毛な会話を読む気がないのですが、その理由が「話が広がるわけでもなく、ただ同じ所をぐるぐる回っているだけ、みたいな感覚=話が発展していない」からだったんだなと、この話を聞いて納得しました。そもそも会話に勝つって何なんでしょうね、よく分かりません。
その他にも
・言葉でつなぐ心の繋がりの話
・ヤドカリのおじさんが出会った、ウミガメのおじいさんとの話
・日記の読者は未来の自分
・させられる(義務)は苦しいから、自分との約束という形にしよう
・誰が掴むか、誰も掴まないかもしれないけど、言葉(繋がり)のロープを投げてみる
・タコジロー君の旧友イカリ君の登場
などなど、物語も進み、とタコジロー君にも心境の変化がありそうです。
私はあったかい話が好きなので、ヤドカリのおじさんとウミガメのおじいさんの話が読んでて好きでした。
タコジロー君はヤドカリのおじさんに書いた日記を見せる約束をします。イカリ君にヤドカリのおじさんの話をしたところ、イカリ君もタコジロー君の日記を読みたいと言ってくれます。
これからタコジロー君がどう変わっていくのか、タコジロー君はどんな日記を書くのか、続きを読んで行きたいと思います。
今日はここまで。
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