【読書感想】さみしい夜にはペンを持て⑤(終)

読書の時間

今日は終わりまで読んでいきます。

読んだ本:さみしい夜にはペンを持て(著:古賀史健)

タコジロー君とヤドカリのおじさんの話も、もうおしまいです。(6章~エピローグ)

継続させるのは「成長の実感」

・成長の実感が物事を長続きさせる

   出来ることが増える、上手くなっている、出来なかったことが出来るようになる。

  そうすると、長く続けることができる。

▶なぜ続かないのか?飽きてしまうからか?と思っていたのですが、成長の実感が沸かないから、と言われてなるほどなと思いました。何か得ている実感がないと、長く続けていくのは難しそうです。成長をしていきたいし、実感できるようにしていきたいですね。

分かり合うための2つの努力

・語り手側の努力、分かってもらおうとする努力

   丁寧に・シンプルに、言葉や語る順番を選び、伝えること。

・聞き手側の努力、分かろうとする努力

   相手の言っていることに耳を傾け、頭を働かせ、足りない部分を補ったりすること。

・分かってもらおうとする/分かろうとするという2つの努力が合わさって、やっと分かり合うことができる

   ケンカはお互いが「分からせてやる!」とぶつかっている状態のようです。

▶分かってもらおうとする・分かろうとするためにはどちらかだけでは不十分で、お互いの努力が必要のようです。心に刻みたいと思います。

分かってほしいのは、自分自身

・日記の向こうに読み手がいなかったら、分かってもらおうともしなくなる

・感情を整理するのも、言葉を丁寧に選ぶのも、言葉の色彩を鮮やかにするのも、全ては読み手に分かってもらうため

・分かってほしいから書く、そして、分かってほしいのは自分自身

   日記を書くのも、読むのも、分かってもらおうとするのも、わかろうとするのも、

  伝えようとするのも、知ろうとするのも、全部自分自身。

・日記は育てるもの、続きを読みたいから書く

▶日記を育てると自分も育ちそうですね。続きが読みたくなるように自分の日記も育てて行けたらいいなと思いました。

最後に

冒頭「ぼくは、ぼくのままのぼくを、好きになりたかった。」には続きがありました。

「そして日記を続けることですこしだけ、それができている気がする」(P287)と続きます。

日記を書くことで、時間はかかりそうですが、自分を深く知ることができそうです。

そうすればきっと、いつか、自分をすこしずつでも好きになることができるかもしれない、と思いました。

 作中のタコジロー君は前を向くことができた様子です。友達とも良い関係が続いているようです。

 ヤドカリのおじさんのために起こした行動は、とても勇気ある行動だったと思いましたし、お前やる時はやる奴だったのか!と思いました。

 ヤドカリのおじさんと約束した10日間の日記も完遂しましたし、当初の心配ごとも解決してしまいましたし、タコジロー君は実は終始すごい奴でしたよ。

 人の成長を見るのが好きなので、作品中でタコジロー君が成長してて私は嬉しかったです。

以下、感想

 今回、さみしい夜にはペンを持て(著:古賀史健)を読んでいきました。

 図書館で表装に惹かれて本を開き、1文目に心惹かれ読み始めた本でした。

 この本は日記の書き方から心の持ちようまで、勉強になることが多かったです。私はむっちゃ日記を書いてみたくなりました。

 タコジロー君とヤドカリのおじさんの会話から、日記とは?自分を知るとは?という話になり、文章の表現や悩みごととどう向き合うのか、という話にもなります。参考になりました。

 また、純粋にタコジロー君とヤドカリのおじさんの話が面白かったです。ヤドカリのおじさんはタコジロー君のよい師匠だったなと思いました。また、間間に挟まれるタコジロー君の日記は日記のクオリティ高くて、タコジロー君は自己評価低いだけで立派にすごいタコだと思います。

 ほぼすべてのページにならのさんのイラストが入っていますし、全部のイラストがとても可愛いです。パラパラめくってみるだけでも楽しめると思います。表紙も見かけてつい手に取ってしまうくらい目を引くとても可愛らしい表紙です。

 もしも図書館や書店で見かけましたら、パラパラと立ち読みしてみてください。きっと読んでみたくなると思います!

今回はここまで。

では、また次の本で。

【読んだ本】さみしい夜にはペンを持て(著:古賀史健/絵:ならの/出版:ポプラ社)

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