杖に選ばれ、少年は旅に出る
(読んだ本)ネシャン・サーガ[コンパクト版①](作:ラルフ・イーザウ/訳:酒寄進一/あすなろ書房)
中学生時代に狂うほど読んだ本を読んでいきます。
読んでみて分かったことは、ほとんど内容忘れててほぼ初見のワクワクドキドキを味わえました。
こんな話
ジョナサンはヨナタンの夢を見る
車椅子の少年ジョナサンと、その夢に出てくるヨナタンの2つの視点で進む物語。
この巻でのジョナサン
・ジョナサン、先生を煽る
思慮深い賢い少年ジョナサンは、先生の授業に納得が行かなかった。そこで一計を案じ、無事達成。しかし先生からは大変な怒りをかうのでした。
・ジョナサン、祖父と談笑する
↑の1件で先生から怒りをかい、起こられるな~と憂鬱な朝を迎えたジョナサン。しかし小言を貰う前に来客の一報。来客はジョナサンのおじいさまだった!
この巻でのヨナタン
・ヨナタン、杖を拾う
穴に落ちた先で杖を拾うヨナタン。杖は不思議な杖で、持つと五感が研ぎ澄まされます。穴の下のモンスターとの初バトルを終え、無事地上に戻ることができたのでした。
>>全ての始まり。穴に落ちる所から始まる物語。
・ヨナタン、旅に出る
杖はどうやら伝説に謳われた杖「ハシェベト」、養父から「その杖をかのお方にお渡しするために旅に出るのだ」と言われる。その日の夜に現れた使者より「明日船から迎えが来るからそれに乗りなさい」と言われます。使者に言われた通り、翌朝船から迎えが来ます。養父と別れを惜しみつつ、ヨナタンは旅に出発しました。とても長い長い旅の始まりです。
>>前日杖を拾い、モンスターと戦い、家に帰り、その翌日には旅に出発するヨナタン少年。スピード感がすごい。
・ヨナタン、海に落ちる
船に乗り、船旅を続けるヨナタン。船長や船員と仲良くなりながら目的地へ進みます。進みたいのは山々ですが、天候が悪くうまく進めません。そんな中、敵勢力の船に補足されチェイスすることに。船長の指示で敵勢力から逃げることはできましたが、ヨナタン、船員ヨミを助けようとして一緒に海に落ちたところまでが1巻の内容でした。
>>パーティーメンバー登場!これか仲間増やしていこうな!
敵船と繰り広げる洋上チェイスはなかなかハラハラしました。
ヨナタンが海に落ちて1巻は終了。ヨナタン、この過酷な旅を生き残れるのか!?
感想
冒頭から穴に落ちたヨナタン少年の一文を読んで「ネシャン・サーガ…始まったな!!」って思いました。
ヨナタンの養父がいい人だったり、ジョナサンの学校のお世話してくれる人がいい人だったり、ヨナタンもジョナサンも人に恵まれている感じがします。
結構壮大に舞台と世界の説明があるのですが、ちょっと1回読んだだけじゃ覚えきれなくて、まぁヨミながら覚えていけば良いかなと思っています。敵勢力の名前も、ネシャン世界の神の名も、最終巻までには覚えます。
目的地に進むために乗った船が荒天続きで、想像の中で船酔いしました。
横文字の人名及び地名が記憶に残っていかないのは、きっと年のせい!
以下、好きなセリフ
『世界の流れを決めるのは筋肉じゃありません。頭と心です』(P30)
私もそう思います。
『すぐに決めつけないで出来事の裏にある理由を知ろうとするのはいいことだ』(P62)
穴に落ちて満身創痍で家路につくヨナタンでしたが、途中いつも優しい近所の人から冷たく当たられます。納得が行かないヨナタンですが、家に帰り養父にその話をすると、その人の家に不幸があったと聞きます。そんな事があったとはつゆしらず、怒ってしまったと反省するヨナタン。そんなヨナタンに養父は上記の台詞を言います。
見えているものが全てではないし、聞こえていることが全てでもありません。出来事の裏にまで想像を働かせることができれば、いらぬケンカや争いも減り、もっと心穏やかに過ごせるのかもしれません。
『だがな、ひとたび旅をはじめれば、おどろくことばかりだぞ。この世にはおもしろいものがたくさんある。』(P105)
一人旅を不安に思うヨナタンでしたが、実は旅経験者のヨナタン養父からの一言。養父からの一言を胸に、ヨナタンは旅に出るのでした。
旅を始めるのに不安は付きものです。でもそれと同じくらい面白いこともたくさんあります。まずは一歩足を踏み出す気持ちが大事。『この世にはおもしろいものがたくさんある』のですから。
ネシャン世界を救うために旅に出たヨナタン。一方現実世界のジョナサンも生活に変化がありそうです。続きが気になりますが、2巻に続く!
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